寺田もち(餅)
日本有数の米どころ庄内平野。その昔、城下町鶴岡の寺田村で、特殊な土壌の田んぼから収穫される旨い餅がありました。味わい深いこの極上のもち米は「てらだもち」と呼ばれ、藩主に献上していたという資料が残っています。

■ 資料 大泉村史より ■
寺田地区東南にある田は土壌に鉄分が多く含まれていて、馬耕も難儀な位のところであるが、そのために、良質の糯米(もちごめ)ができるので古来寺田餅といって名物とされていた。
その地所は、極わずかの面積であるから収量は少ないけれども糯質がよいことから昔から藩主に、この米で作った餅を献上したといわれている。
そして年々その声価は上がって下がらない。 ・・・(中略)・・・
よその糯稲を寺田に試植させて、さらに他へ移植したがなかなかうまくいかなかった。せいぜい一年だけのものであったという。しかし土壌柄とはいいながら寺田の人達は寺田糯の声価を落とさないために、不良の穂を抜き他の米が混じらないように庭を掃き農具を清めて用心に用心を重ねたものという・・・

この糯米は、現在では2軒の農家しか受け継いでいません。ほとんど出回ることのない「知る人ぞ知る」とても希少な糯米から作られるお餅です。
寺田もちの特徴

餅質はコシ(弾力性・歯ごたえ)があり、また伸びが良いという特徴があります。餅の風味がとても良いと言われており、このもち米を使った赤飯やおこわは、冷めても美味しいと定評があります。

ちなみに、、、
母は昔、あまりお餅が好きではなかったそうです。寺田村に嫁ぐ前に食べていたお餅は口に入れるとなかなか飲み込めず、美味しいと感じられなかったとか。
しかし「寺田もち」を初めて食べたとき、「うんめぇ餅だぁ!」と思って、つるんつるん!といっぱい食べてしまったそうです。実は、治五左衛門のお客様の中にも寺田もちに出会ってから餅が大好きになったという人がおります。お餅好きの人にも、そうでない人にも、ぜひ一度味わっていただきたいです。
◎治五左衛門が生産した 減農薬・減化学肥料の餅米100%使用
◎ 保存料・着色料 不使用
安心してお召し上がりいただけます。

お正月の贈り物として喜ばれています

<香ばしく焼く>
▶︎オーブントースターやフライパン、ホットプレートなどで様子を見ながらこまめに返して焼きます。(レンジで10~30秒ぐらい温めて、餅が少し柔らかくなってからフライパンで焼くと早く調理できます)

<ふわふわ、やわらか餅にする>
▶︎お茶碗に餅1個と冷水を多めに入れ、レンジ500wで60秒ほど加熱すると、柔らかくなります。(ご使用のレンジにより加熱時間が異なります。硬い場合は10秒ずつ時間を延長して加熱してください。)
※とち餅は、白餅やよもぎ餅より早く柔らかくなります。短めに加熱してください。
▶︎お鍋でたっぷりのふっとうしたお湯に餅を2~3個入れ、弱火もしくは火を止めて5~6分むらすと柔らかくなります。
とち餅・栃の実

栃の実

皆さんは、「栃の実」を見たことはありますか?
鶴岡市には栃の実の食文化があり、「あんこ入りのとち餅」はどこでも売られている人気のおやつです。
当園の「とち餅」は焼いたり煮たりして柔らかく調理した後、お好みで餡とからめてお召し上がりいただける商品になっています。少しほろ苦くクセになる素朴な味で、「懐かしい味」と喜ばれています。
当園のとち餅に使われている栃の実は、鶴岡市の朝日村で採れたもの。この地域では昔から栃の木を大切に守り、秋になると山に収穫に行き食されてきました。栄養豊富な栃の実ですが、非常にあくが強いため、あく抜きの作業が必要です。この作業には大変時間がかかります。
乾燥させる作業では、上下まんべんなく乾くように一回一回手でひっくり返す。栃の実を地面に落とした時の「カラカラ」という音の響きで乾燥を止めるタイミングを測るのだそうです。乾燥しすぎると中の実が粉々になる、乾燥が弱いと保存に向かない。長い経験からくる技ですね。
今は、山へ行き栃の実を採る人も、あく抜きの技をもつ人も減り、とても希少な素材になっています。栗や柿は、実がなるのに3〜5年かかると言われていますが、栃の木は「3代かかる」といわれているそうです。「トチを刈る馬鹿、植える馬鹿」ということわざもあるとか・・・


熟練の技を持つ手
栃の木を植樹
2022年(令和4年)治五左衛門が法人になった年、14代目の父と15代目の私で治五左衛門の山に栃の木を植樹しました。
昔はこの山から冬に焚き木にする木を取ってきたそうです。今は山菜採りに行くだけの山。ご先祖から受け継いだ土地を大事にしたいという思いで植樹をしてきました。父は「実がなるのは見られないだろうけど・・・」と言いながら植樹に適した場所を探して山を登っていました。植樹した栃の木が大きく育ち、この山を彩ってくれることを祈ってやみません。

栃の木の苗木

つや姫・はえぬき・もち米
おいしい水と空気の中ですくすく育った庄内米です。

美味しいごはんで毎日健康に!

赤カブ
漬け物として地元で愛されている、色が美しいカブです。
採れたてをフライパンでさっと焼いて、お醤油を少しつけて食べる「カブのステーキ」が好評です。

サラダでも、焼いて食べても美味しい
ふきのとう
和食料理で天ぷらなどで愛されるふきのとう。特有の苦味と香りが楽しめます。地元では「ばんけ」とも呼ばれています。
